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このページでは2014年度の受賞・入選作品を掲載しています。

2014テーマ

重なりあ〈リアリティ〉Layered Reality

 いま、わたし達の生活世界には、さまざまな情報メディアがあふれています。ケータイ、スマホ、インターネット、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、
検索エンジン、SNS、映像、サウンド、アニメーション、漫画、フィギュア…それらの情報は、重なりあって、わたしたちに多様な〈リアリティ〉(現実感、現実世界、実在性)をもたらします。もしかすると、あなたの見ている世界は、わたしの見ている世界と、ちがっているのかもしれません。
 日に日にデジタル化された情報でうまっていく暮らしのなかで、いま、あなたにとって〈リアリティ〉ってどんな感じですか? 現実感覚と想像力の重なりあいから生みだされる、あなたにとっての〈リアリティ〉を、自由に解釈して、デジタルメディア/デジタルツールを駆使して表現してください。

大賞

「WORMY」水井 翔

〈コンセプト〉とじて ひらく 言葉のいのち

作品「WORMY」は古書を使ったクラフトアニメーションです。本というマテリアルは一人の作家によって書かれ、多くの人々に読まれてきたものである。そこには、書いた人、読んだ人の「意志」があり、それは「命」そのものであるという解釈が生まれ、制作に至った。「とじて ひらく 言葉のいのち」というテーマは、読まれなくなった古書が蝶となって再び「意志」を届けるという設定からである。

MONOCafe賞

「山田太郎プロジェクト 東京×ベルリン」

野上 勝己

この名前はジョンスミスのような日本で一番有名な名前です。しかし私はコノ名前の人物に会った事がない。見本や例の名前でしかみない、これは匿名の名前なのだ。今回、パフォーマーは顔を持っていない。そしてこの人は顔を探し求めたくさんの顔を交換していく。あなたはその顔のみでこの人を認識できる。これはインターネットのアイコンのようなものだ。インターネットであなたは別の誰かになりすます事ができる。そしてこのアイコンは勝手に街を歩き回るのだ。山田太郎は匿名なのだ。

漫画ミュージアム賞

「華やかな黒」

河野 幸子

作品制作の上でテーマとしている「少女」「黒」「気品」「心の闇」に加え、日本の特別天然記念物に指定されている「尾長鶏」の美しさに魅了され今作品のイメージに取り入れました。
自身の「理想の少女像」を追い求めることが私の生き甲斐であり、“リアリティ”です。この作品には今の私、その全てが込められています。

審査員賞

中谷 日出 審査員賞

「やみのけ」

仲本 有里

 “モノ”には全て気配があると信じています。とりわけ使い古されたモノ、人の手アカのついていたモノにはより強烈な気配が宿っている気がしてならないのです。この作品はそんな私のモノに対する愛情を込めて作りました。見ていないところで、見えていないところで、忘れられた路地裏で、モノたちはきっと今もうごめいているはずです。 また、立体アニメーションで作る事でより意味が強まったと信じています。

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小林 茂 審査員賞

「あさ」

スズキ ハルカ

 「あさ」という詩をもとにしたアニメーション作品です。言葉の響きやつながりからイメージされる動きや色彩をアニメーションで表現しました。「あさ」は必ずやってきます。そんなあさの爽やかさ、あわただしさ、日の光を表現できればと思い制作しました。またこのあさが誰かのあさにとって、キラキラとしたかわいく素敵なものになればと思います。

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宝珠山 徹 審査員賞

「僕のバニーガール」

金 泰亨(キム テヒョン)

 ネットの出会い系サイトから始まる恋愛の妄想と現実。この映画では社会や他者への不信感と嘘が相互に作り出している、孤独と孤立がテーマに一つとなっている。主人公の実世界と仮想人格のギャップがリアルに描かれる作品だ。ストーカー犯罪など様々な問題があげられるネット社会を表しているが、その根底には愛情が相手のことをもっと知りたいという「愛すること」と「想うこと(イメージ)」の関連で結晶化していく恋愛の様子が描かれている。

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山田 圭子 審査員賞

「私と少佐の共働戦線」

熊谷 武洋

 本作品は山口県の田舎町を舞台にしたコメディ漫画です。デジペと3DCGによるデジアナ混合手法で制作しました。
ある日突然、戦闘ロボに搭乗したイケメンパイロットと出会うことになった主人公は、彼の存在が現実なのか妄想なのか判然としないまま、別れの時を迎えます。
 本コンテストのテーマである「重なりあう<リアリティ>」を自分なりに解釈し、現実と非現実、願望と妄想、存在と実在などといった日常世界で起こり得る対比的・多層的な緊張や展開をコミカルに描きました。楽しんで読んでもらえれば幸いです。

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タウンマネジメント魚町(梯 輝元)
審査員賞

「メメント・モリー」

金子 友紀

 孤独な少女モリーと、3匹の化物ニコ・カゲ・バクの物語。“母親”“親子”というテーマを軸に、歪んだ世界を水彩画とコラージュで表現したアニメーション作品。

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北九州フィルムコミッション
(日々谷 健司) 審査員賞

「melt away with rain」

松本 直也

 この作品は喧騒の中で自分を見失いながらも必死でもがく女性を描いたインディーズバンド「mitoaoto_」のミュージックビデオです。その儚げな歌声にのせ多数のレイヤーを用いる事で、今にも現実に押しつぶされそうな女性の虚ろな姿を描いてみました。

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ジュニア賞

「空」

木下 ゆうと

「無題」

花田 千恵

 私のこの作品は「かえる」をモチーフに作りました。「かえる」の前足や後ろ足を円の形に並べて重なりあわせることで細やかなレースのような模様になっています。現実ではないような模様がたくさん重なりあっていますが、一つ一つの重なり合ったものを見てみるとそれは紛れもない「かえる」という現実のものなのです。

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「続・衝動」

水本 実紀

 本能の赴くまま衝動的に描きました。背景は光と影を表現し、眼鏡は自分を表現するために普段、身につけているものを使用しました。

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「INSIST」

木下 晴香

 今の若者たちにとってのリアリティ(現実)とはネットの中の世界(仮想)であるという「ムジュン」をイメージして書いてみました。

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「Peace」

奥 萌々子

 テーマは「Peace」です。今、日本国内や世界中に自然災害や貧困、内紛などで苦しんでいる人々に見てほしいです。大きな問題でなくても、身近な大切な人の事でも何か喜ばしくない時に元気が出るような作品を目指しました。どんなに辛くても苦しくても、人は決して一人ではありません。仲間がついています。不幸の数だけ幸せもあるはずです。見た後に心が晴れ、明るい気分になれたら幸いです。

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「テクテクおかしの町」

田村 翠

 りすちゃんがおかしの町をたんけんします。ふつうの物がどんどんおかしにかわっていくのです。それをりすちゃんが拾って家に帰ります。次の日町に出たらおかしの町はなくなって、いつもと同じようになっているのです。なのに、とったおかしは家にのこっています。

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入選作品

静止画部門

Shangri-la」

大屋 和博

静止画部門

Pop up TELEVISION(ポップアップテレビジョン)」

山岸 駿介

静止画部門

2次元からの出口」

安東 寛

静止画部門

Endless digging〈無限の採掘〉」

たけ まさ

静止画部門

精霊流し」

中野 考昭

静止画部門

揺り籠」

柏村 早織里

静止画部門

シンフォニー」

キイロ

静止画部門

わたしをもっと見て」

友利 祐樹

静止画部門

dance」

寺岡 正嗣

動画部門

moment」

黒木 敏行

動画部門

Little Friend」

酒井 匠海

ガジェット部門

ピノキオ型うそ発見器」

堀 航

ガジェット部門

みつめるカエル」

栗元 憲一&しかじろう

インスタレーション部門

ひとへ」

永井 遼

モバイル部門

ミクミク壁紙Changer」

佐々木 幸彦

モバイル部門

数学と流れ星」

岡田 忠憲

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